2019年M1ファイナリスト「ぺこぱ」のノリ突っ込まない漫才は反響を呼んだ。
オードリー若林さん曰く、
「漫才のツッコミ」と「多様性」は相入れないと思っていた。だからツッコミと多様性を認めることの両立という点において、ぺこぱの漫才は革命だった。
ツッコミ役は世間一般の常識に背いたボケ役の過ちを指摘するためにツッコミをいれる。
従来のツッコミ=世間の一般常識に反するボケへのツッコミ
であり、今までの漫才はこの方式に従っていた。
しかしペコぱの漫才では、ツッコミは世間一般の常識を疑うところからスタートする。
今までなあなあにされてきた世間の一般常識を改めて再検討し、虐げられていた、無視されていたマイノリティーな意見、多様性を認めるという予想もしない展開に観衆の笑いと納得を誘った。
つまり以下の方程式が成り立つ
ぺこぱのツッコミ=世間の一般常識に対するツッコミ
ぺこぱは漫才を通して一般常識に鋭いツッコミを入れているのだ。
ボケ役はツッコまれるポジションではなく、問題提起をするポジションにある。
これは漫才の革命であると筆者は思った。
2020年代についに突入したわけだが、この新しいスタイルの漫才が今後主導権を握っていくのか、それともまた新しい形の漫才がうまれるのか、今後の漫才の進化を期待せずにはいられない。
それも悪くないだろう?